物件探しをしていると、「リビングイン階段」というのを
目にすることがあるかと思います。
「リビングイン階段」は、
『家族とのコミュニケーションがとりやすい!!』
『帰宅時に必ずリビングを通るので家族の状況を把握しやすい!』
『子育てに適したリビングイン階段!!』
『広々リビングで快適な生活!!』
そんな売り文句で今もなお、人気のある仕様の一つです。
ところが、インターネットで「リビングイン階段」を検索してみると
『コミュニケーションの質は階段の位置では変化しない!』
『幼少期は良くても、成長するにつれマイナスになる事も・・・』
『コミュニケーション、空間の活用なんてのは不動産会社の方便だ!』
『とにかく寒い!!』
と、否定的な意見も多く見受けられました。
今回は、そんな「リビングイン階段」について触れてみたいと思います。
1:そもそもリビングイン階段とは?
「リビングイン階段」とは、その名の通り
リビングの中に階段が設置されている間取の事を指します。
「リビングイン階段」にすると、帰宅時の動線が
玄関→LDK→居室
と、なりますので
コミュニケーションが取りやすくなると言われています。
また、廊下がないのでLDKを広く活用出来るという事で
敷地が狭くても、広いLDKを確保できます。
吹抜けと合わせる事で、空間を広く演出できるのも魅力です。
デメリットとして、階段から冷気が下りてくるため
冬場はLDKが寒くなりやすいという事があげられます。
2:コミュニケーションについて
「リビングイン階段」でなくても
コミュニケーションはしっかりととれている家庭が多いと思います。
しかし、「ただいま」、「おかえり」といった
帰宅時の挨拶はどうでしょうか?
キチンと挨拶をするようにしている家庭でも
帰っている事に気づかない、なんていう声もありました。
「挨拶は、相手に届いて初めて挨拶になる。」
相手に聞こえるように挨拶をする、という事を
意識せずとも行える環境作りと考えるとどうでしょうか?
3:子育てについて
幼少期の頃は、問題がなくても
「常に顔を強制的に合わせる事になる環境」が
反抗期の時期や、プライバシーを意識する時期等には
マイナスに働く事があるかもしれません。
しかし、暗いニュースが絶えない昨今。
お子様が抱える問題に少しでも気づけるように、
帰宅した直後、食事をしている時等、
「顔を多く合わせる」事も大切だと思います。
4:不動産業界の方便について
狭い敷地をプラスに捉えるようなキャッチフレーズや
少しでも広く、見た目でも広く感じるようにした設計は
お客様に買ってもらう為の方便のように感じるのは否めません。
しかし、事実でもあると思います。
コミュニケーションや子育てに関しては
上記のように考えれば、プラス要素とも言えると思いますし
また実際に、LDKに隣接する廊下がないので
その分LDKは広くなりますし、階段の仕様によっては、
上部の空間が吹抜けのようになり、視覚的に開放感があります。
5:問題点「寒さ」について
リビングに直接階段が設置されているので
どうしても、冷気が階下にたまりやすくなります。
階段部分にロールスクリーンや引き戸を設置したり
全館空調設備や床暖房を取り入れたり
温熱等級が高い物件を選んだりと、様々な対策があります。
その中でも、「床暖房」と「ロールスクリーン」の併用がお勧めです。
6:総括
いかがでしたでしょうか?
上記の要素をまとめると、
『顔を合わせる機会が多く、挨拶が聞こえ、開放的で広く感じる家』
と、なります。
寒さ対策さえクリア出来れば
コミュニケーションや子育てにプラス要素がありそうな
「リビングイン階段」は、検討の余地有り!と言えそうです。
最後にもう一つ
総括に書いたように
良いとこどりの物件というのも実際にはなかなかありません。
コミュニケーション重視か空間の活用重視かのどちらかにかたよります。
コミュニケーションを重視する場合には
2階建てである程度広い敷地の物件 をお勧めします。
逆に、空間の活用を重視する場合には
3階建の物件や2階LDKの物件 をお勧めします。
埼玉の不動産 ハウス壱番館の鈴木でした^^