前回は、住宅を購入する前に確認しておこう！用途地域（住居系編）
と題して、ご紹介させて頂きました。
今回は、商売を行うための営業店舗や工場など、
主に事業を目的とした、商業系・工業系の用途地域では、
住まいとして求める場合、どのような注意が必要になるか、
順を追ってみてみましょう。
近隣商業地域
近隣商業地域は、近隣の住民が日用品の買物をする店舗などの
供給を行うことを主たる内容とし、商業その他業務の利便を増進する
ための地域です。
住宅のほか、商業施設、事務所、店舗、ホテル、パチンコ屋、
ボーリング場、カラオケブックス、映画館、車庫倉庫など
建てることができます。
また駅周辺に指定されていることが多いので、駅前商店街が
形成されることもあり、小さな商店がたくさん点在したり
して、賑やかで買物など日常生活の利便性は高くなる地域
といえます。
ただし、中規模以上の商業施設や150㎡までの小規模な工場
も建てることができるので、住まい（住宅地）として
検討される場合は、周辺の環境など、より慎重に確認する
ことが重要です。
商業地域
商業地域は、主として商業その他の業務の利便を増進する
ための地域です。
近隣商業地域と同じく、駅周辺など市街地の中心部に指定
されるため、高層ビルや高層マンションなども多く立ち並ぶ
地域です。
近隣商業地域で建てられる建物のほか、風俗営業施設も
建てることができます。
一定規模の工場関係以外は、ほとんどの用途の建物を
建てることのできる、駅周辺の繁華街といえるでしょう。
住環境が重視される地域ではないので、住まい（住宅地）
として検討される場合は、周辺の環境及び隣接地の建築
計画などには、とくに注意が必要です。
準工業地域
準工業地域は、主として軽工業の工場など、環境の悪化を
もたらす恐れのない工場の利便を増進するための地域です。
一定の風俗営業施設と、危険性・環境悪化の恐れが大きい
花火工場や石油コンビナートなどの工場を除いては、
ほとんどの用途の建物を建てることができます。
とくに昔からの町工場などが点在している
ケースも多い地域です。
住まい（住宅地）として検討される場合は、近くに工場
がないか、工場が存在する場合には、機械などの稼働に
伴う騒音・振動・臭気などがないか、曜日を変えて確認する
ことが重要です。
工業地域
工業地域は、主として工業の利便を増進するための地域です。
住宅、店舗のほか、どんな工場も建てられる地域ですが、
学校、病院、ホテル、映画館、風俗営業施設などは
建てることができません。
大きな工場の跡地に大規模なマンションや新築一戸建住宅が分譲
される場合もあります。
但し、危険性・環境悪化の恐れの高い工場なども建てることの
できる地域ですので、周辺の環境及び隣接地に空地などがある
場合は、とくに注意が必要です。
また、通勤、通学、買物などで利用する道路において、
トラックの交通量なども確認しておくことをお勧めします。
工業専用地域
工業地域は、工業の利便を増進するための地域です。
工業地域と同じく、どんな工場も建てることができますが、
学校、病院、ホテル、物品販売店舗、飲食店、福祉設備などの他
唯一、住宅が建てられない用途地域となります。
危険性・環境悪化の恐れの高い工場などが建てられる
工業地帯といえるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
住居系の用途地域と異なり、非住居用建物の制限が大きく緩和
されてきます。
商業地域及び工業地域においては、住環境保護の目的が基本的に
ない地域となりますので、建築基準法の日影規制（日照を保護する
規定）は適用されません。
また、住居系の用途地域内に該当する新築戸建物件でも、
道路を境に向かい側が、商業系・工業系の用途地域に指定
されている場合もありますので、住宅として検討される場合は、
更に注意を心掛けましょう。
当社ホームページでは、住居系・商業系・工業系の用途地域
の記載をしています。
新築一戸建物件の所在地をグーグルマップで詳細にわかり、
また周辺環境をストリートビューで確認できるようになっています。
新築一戸建物件をお探しの際には、ぜひご覧になってみて下さい。
最後に、当社ホームページに掲載しております、
住居系・商業系・工業系の用途地域内で現在販売中の
新築一戸建を一部ご紹介させて頂きます。
埼玉の不動産 ハウス壱番館の藤谷でした＾＾
